サボテン通信(3)リュックサックいっぱいのお札
時は1955年、由井商店にリュックサック姿のお客さん、そのリュックには大量のお札が・・・
昭和20年代後半から30年代初期、ここ木曽谷でチェーンソーが普及し始めた頃。
由井商店(木曽上松)はアメリカのマッカラーチェンソーを取り扱っていました。
当時の価格は13万円。公務員の初任給が8千円程度でしたから、今の感覚で
言うと200万円以上でしょうか。
それまで鋸で伐採していた杣夫(そまふ)も、チェーンソーによって一気に効率化。
由井商店にツケでチェーンソーを買っていった伐採士も、皆ひと月で支払いに来た
そうです。 百円札で130枚、これはもう札束ですね。 杣衆は給料が入ると
木曽桧の宝庫王滝村から
←これ(森林鉄道)に乗って
木材集積地・上松へ
とやって来たのです。
リュックに大量のお札を
詰めて・・・
森林鉄道の終着駅でもある上松には沢山の芸者さんが王滝からの林鉄到着を
出迎えたそうです。山で一生懸命働いて、月に一度デッカク遊ぶ。
ゴールトラッシュを思わせる古き良き時代です。